漫画『うどんの女』 草食男子学生と三十路出戻り女のうどんが取り持つユルイ恋愛物語

 日々の生活における行動過程において何となく毎日顔を合わし、必要が生じれば最低限の会話は交わすけれど、名前も知らない異性。何となく気にはなるけれど、ただ関係性としては別に何があるって訳ではない・・・。そんなことって普通にそこそこ規則正しい生活を送っていれば結構あったりします。
 朝のコンビニの店員さん、通勤電車で同じ車両に乗り合わせる女性、帰宅帰りのスーパーでのレジの店員さん・・・正直、あまりいないですね、そのような異性は・・・。

 漫画『うどんの女』は、「味よし量よし94円、ビンボー学生の強い味方」ということで学食ではきまってうどんを注文する美術学校の学生(オトコ)と、「バツイチ出戻り35歳」な学食のうどんコーナーで働いている女性(オンナ)の、ゆるやかな恋(一応・・・)の物語。
 手っ取り早く、付け足したような薄っぺらいコトバでいうと、今時の草食男子学生と、恋愛に関して今ひとつ上手くいかなかった三十路女性の、ドラマチックでは決してないユルイユルイ、ラブルトーリー。

 三十路バツイチ女性の視点から言えば、毎日決まってうどんばかり食べにくる=自分のところにやってくるヒョロッっとした冴えない油絵美術学科の男子学生=「私に会うために・・・?」。
 一方、ビンボー学生男子の視点から言えば、ネギを異常に多く入れてきたり、天ぷらや玉子をサービスしてくれたり=「この人、俺のことを・・・?」。

 まあ、そういう些細な日常の行為から互いに意識して、互いに勝手にイケナイ妄想をして・・・最後は・・・というながれなユルイユルイ、ラブストーリー。男子学生がうどんに性的魅力を感じるようになって、うどんとワカメをモチーフに油絵を描いてしまうくだりとか、まあクスッと笑ってしまう訳です。

 個人的な話ですが、関西出身にも関わらず、そして別に大阪に住んだことも無いので、うどんか蕎麦かと問われれば、蕎麦派だったりします。シンプルにザルそば、そして最後は蕎麦湯。この流れは最高です。横浜での学生時代は、近所の蕎麦屋での定番でした。ですが、何だかんだ大切な人は(恐らく)うどん派で、その手軽さに「うどんも悪くないな・・・」と感じたりしたりする、今ひとつ芯がしっかりとしていない生き方をしたりしています。

 本作、漫画『うどんの女』は2011年9月初版で、宝島社『このマンガがすごい!』2012年版(オンナ編)の第3位を獲得した作品です。1位は、あの久住昌之さん作の『花のズボラ飯』。
 個人的には本作『うどんの女』のユルサ加減がツボにはまってしまったので、続きを読みたい気持ちもありますが、8話+描き下しの一巻で完結のようです。少々残念。
 まあ、平々凡々な毎日を送っている三十路独身オトコにとってみれば、この漫画のように新たな出会いを求めようなんていう気が起きることもなく、取り敢えず、「うどん食べようか・・・」になるわけです。

うどんの女 (Feelコミックス)
花のズボラ飯

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2012-02-21 | Posted in 食のこと, , , Comments Closed