あなたにありがとう

 まず初めに。
 2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震で、大切な人を亡くされた方々、深くお悔やみ申し上げます。そして、未だ愛する人の安否が不明な皆様に、無事である事を心よりお祈り申し上げます。

 僕は、あの阪神淡路大震災の時、兵庫県西宮の夙川に住んでいました。幸い、家族や友人は皆無事でしたが、家に戻れたのは一ヶ月半位後になってでした。地震直後、近所のコンビニで弁当一つとペットボトルのお茶を一本だけ何とか購入できたものの、精算待ちの人がひしめく狭いコンビニの中で何度も余震を体感したときは、正直人生で初めて「死」というものを覚悟しました。今回の地震を職場で感じ取り、一報を知った時も、その記憶が蘇りました。
 いつもの日常が自分ではどうしても取り戻せない環境は、非常にもどかしく、また他人の行為には深い感謝の他に激しい憤りを抱く事もあるでしょう。しかし、大切なのは何があっても「生き抜くんだ」という強い気持ちです。落ち着いて、しかし心に強くこの気持ちを抱き続け、日々を過ごす事が大切です。

 さて、今回の地震の日の夕方、僕は帰宅途中で京都駅に寄り、新幹線が運転中止で困り果てた人々で溢れかえる駅構内を歩いていました。そしてふと、ここ半年以上、音信不通というか連絡が一方通行状態だった、関東に住んでいる大切な人の事が心配になりました。
 iPhoneのアドレス帳を開き、電話をかけても上手く繋がりません。何回かトライした後にようやくなったコール音。長い長いコール音。今回も駄目かと思った矢先に耳に飛び込んできた懐かしい声。久しぶりに交わした会話。正直、ホッとしたと同時に心の底から「嬉しい」想いが込み上げてきました。電話を切った後に心に浮かんだ言葉。それは、松浦弥太郎さんの著書のタイトルでもあります、

 「あなたにありがとう。」

 素敵な言葉です。
 今回の地震で皆が改めて感じたであろう、人とのつながりの大切さとありがたさ。このことをいつまでも忘れずに、そしていつも心に「あなたにありがとう。」の言葉を抱き、日々強く逞しく生き抜いていきたいものです。

あなたにありがとう。 (暮らしのなかの工夫と発見ノート)

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2011-03-14 | Posted in 日々のこと, , , , , Comments Closed