ドラマ『ガンジス河でバタフライ』 明るく爆笑 長澤まさみさんの突き抜けた演技にも注目

ガンジス河でバタフライ ディレクターズ・カット版【2枚組】 ガンジス河でバタフライ ディレクターズ・カット版【2枚組】
 つい昨日、テレビ朝日系列で放映されたドラマ『ガンジス河でバタフライ』。原作はエッセイスト・テレビプロデューサーである、たかのてるこ(高野照子)さんの同名エッセイ。
 原作である『ガンジス河でバタフライ』の存在は知っていたのですが、手に取ることはなく、ドラマをチェックするまで「泣き系小説」と思っていた。実際は爆笑紀行エッセイ。

 爆笑紀行エッセイということで、インドロケだけではなく、たかのてるこさんを演じる主演の長澤まさみさんに注目して見てみた。


 ドラマはメ~テレ(名古屋テレビ)開局45周年記念として制作された。脚本は宮藤官九郎さん、確かロケハンの模様も別の日の深夜で放映されていた。出演は、長澤まさみ、塚本高史、中谷美紀、石橋蓮司、竹下景子、荒川良々他。

 お母さんが芸人、気の弱いお父さん、世界を放浪してばかりの兄という家庭で普通に育った高野てるこさん。普通に大学に入り、普通に就職活動をしていた。就職活動の面接で、面接官から「何かエピソードはある?」と尋ねられた高野てるこさん。全くと言っていいほど特徴的な体験が無いため口ごもってしまうのだが、思わず出た言葉が「ガンジス川でバタフライしてきました!」。
 「じゃあ写真は?」との問いに「現像していないけれど家にあります」と答えてしまう高野てるこさん。もちろん、その時点ではインドに行ったこともガンジス川で泳いだこともない。そして、一度言ったことは実行しようと、何も下調べせずにインドへと旅立つ。

 インドでは食事やトイレの習慣にとまどう。インドでは用をたした後、トイレットペーパーは使わずに水で洗う。トイレには水道の蛇口と小さな取っ手つき桶が常備され、この手桶に水をためて左手で洗う。左手は「不浄の手」とされ、食事のときに左手は使わない。

 さらに、ガンジス川に向かう途中列車の中で出会ったインド人の家族にお世話になるのだが、優しそうなお母さんが、カースト制度で身分の低い者に対してきつくあたっている様を見て驚く。
 カースト制度は、ヒンドゥー教にまつわる身分制度。カーストが成立した時期には存在しなかった職業などはカーストの影響を受けないと言われるため、IT関連産業などはカーストの影響を受けない。一説には、インドでIT関連事業が急速に成長しているのはカーストを忌避した人々がこの業界に集まってきているからと言われている。

 予想以上に大変だったインドでの生活。高野てるこは現地で出会った日本人やインド人と交友を深めることで助けられ支えられていく。中には写真家を目指しているバックパッカーのシンゴ(塚本高史)と出会い、恋に落ちちゃったりするのだけれども、シンゴは実は…。

 原作が「爆笑」エッセイということを意識していると思うのだけれども、長澤まさみさん演じる高野てるこは、漫画チックとも言えるほど弾けている。そんな夢見る乙女が、ガンジス川に触れて自己を見つめ「大人」になっていく。変な大人へではなく、あくまでも楽しく夢見る大人としての成長だ。そこが個人的に共感がもてる。

たかのてるこ旅シリーズ 恋する旅人~さすらいOLインド編 たかのてるこ旅シリーズ 恋する旅人~さすらいOLインド編
 『ガンジス河でバタフライ』の元となったテレビ番組。こちらもチェックしてみたい一作品。
 20歳で海外へのひとり旅に目覚めて以来、会社勤めのかたわら、有給休暇で旅を続けている旅の達人・たかのてるこ。今まで世界30ヵ国以上を訪れたという彼女が、インドを旅した際に撮影し、TV放映された映像をDVD化。ハチャメチャな行動ぶりが圧巻。

 旅行紀行エッセイの中には、変にかしこまり斜めから世界、そして日本を見つめたりする作品も多くある。個人的には、そのような作品よりも、『ガンジス河でバタフライ』のようにハチャメチャで心の底から楽しむ作品の方が好きだし、自分自身もそのように「旅」していきたいと思う。人生の生き方としても…。

 ドラマ『ガンジス河でバタフライ』。注目はインドの生活風景と長澤まさみさんの突き抜けた明るさだ。ドラマの影響で原作エッセイのみならず、たかのてるこさんの他作品にも触れてみたい気持ちになった。生き方としても参考にしたい気がする。

ガンジス河でバタフライ ディレクターズ・カット版【2枚組】
ガンジス河でバタフライ (幻冬舎文庫)
たかのてるこ旅シリーズ 恋する旅人~さすらいOLインド編
たかのてるこ 公式サイト

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2007-10-07 | Posted in 旅のこと, , , , , Comments Closed