漫画『金魚屋古書店』 芳崎せいむ こんな古本屋がある所に住みたい

Kingyoya Koshoten, Comic, about Used bookshop 金魚屋古書店 1 (1)
 作品名:金魚屋古書店
 作者:芳崎せいむ
 製作国:日本

【あらすじ】
 国内外を問わず膨大な数の漫画古本を取り扱う『金魚屋古書店』を舞台とする作品。
 迷いや憂いを抱えた人、思い出を求める人、本を愛する人などがぶらりと立ち寄った金魚屋の古本に救われたり、代理店主の鏑木菜月とその周囲の人間が漫画を中心に織り成すショート・ストーリー。


【コメント】
 登場してくる作品は有名どころ(セーラームーンやゴルゴ13等)もあればマイナーな作品もあります。それらの漫画が人々(あくまでも普通の人々)に小さな影響を与え、その漫画に幼少の頃の思い出を求める人、救いを求める人…。心温まる短編形式で紹介されています。個人的には、柄にもなくちょっとウルっときてしまうお話も…。

 主要な登場人物としては四人が挙げられるでしょうか。
・鏑木菜月
 『金魚屋古書店』の店長代理で主人公。漫画通の祖父が経営している金魚屋を預かっている。ホンワカしているけどしっかり者。父親は「漫画嫌いな」大手出版会社の社長、母親はTVで放映されている料理教室の講師。
・斯波尚顕
 金魚屋古書店の居候。どことなくぼんやりとした風体の美形男性で、超絶的な漫画フリーク。菜月に幾度もアタックしているものの、一向に友人以上から脱出できていない。それもひとえに、すぐに漫画に浮気するからなのだが。菜月の祖父には大いに気に入られているようだが、父には逆に疎んじられている。

 斯波の菜月に対するアタックも嫌みのない格好良さで好感が持てるし、菜月にしても満更ではない感じ。問題は「漫画嫌い」な菜月の父親が大きな壁。可愛い娘を得体の知れない漫画フリークに取られては云々という所。

・小篠あゆ
 金魚屋を得意先とするセドリ。漫画は売ってもプライドは売らないと豪語する勝気な美女。同業の岡留とは度々同道するものの、あくまでライバル関係と言い張っているけれども…。

・岡留高志
 金魚屋を得意先とするセドリ。通称トメさん。寡黙だが、依頼された本は必ず探し出すという実力ゆえに、セドリ界の『ゴルゴ13』と呼ばれる腕利きである。
 小篠あゆとは貴重本を取り合ったりするライバルだけれども、密かにあゆに好意を寄せている。そんな好意に対して知らんぷりで気づかないあゆだけど、小篠あゆの理想の男性像は岡留とピッタリだったりもして…。

 せどり稼業、それもお互いにマナー良く真剣であり漫画好きであるため、お互いにライバルだけれども好意を寄せている。その恋の行方も気になるのだが(実は正式に岡留が告白して付き合うことに)、ある意味カップルとして最強かもしれません。

 漫画『金魚屋古書店』は、ホンワカしていて人情味溢れる漫画専門古本屋。小さな川縁にあって昔ながらの佇まい。実在するなら是非訪れてみたいお店です。
 漫画好きの方だけでなく、本が好きな方、古本屋や新書店に足繁く通うような方全てにオススメの作品です。最後には必ず登場作品の解説が付いてくるので、それほど詳しくない作品に関しても知識が得られます。

金魚屋古書店

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2007-07-14 | Posted in 日々のこと, Comments Closed